明生人嘉 ~ Myojo Jinka ~

133話　現状の結論、愛がすべて

こんにちは。２０２３年６月から１日３Pずつ読み 書き呟き始めた広辞苑第七版の「あ」〜「そ」の辞書の旅をついに完遂したブルート通信編集長の佐藤嘉洋です。やり終えたとき、自室の具鷲庵で独りガッツポーズしました。１７３４ページ目の奇跡です！

Instagramなどで容易に過去に振り返ることができるので現代は凄いと思います。それも踏まえて、辞書の旅は大変面白い趣味だと断言できます。

翌日からは後半戦の「た」行が、すでに始まっております。ただし、付録だけでも一巻あるので、実はまだ半分も行っていない計算です。

さて、いつから付録を読もうかしらん。最後はやはり本巻の最終Pを読みたいので、｢ら」行を終えたあたりで移行しようかと思案しております。

辞書の旅で一番の言葉

ブルート通信でも辞書の旅コーナーを開始して今号でなんとvol.124でした。 継続は力なり。塵も積もれば山となる。愚公移山。継続力に関しては名言もたくさんあります。

継続のコツは情熱を小出しにすることです。最初に燃え過ぎてしまうと、その物事・人との運命的な出会いでない限り、すぐに飽きてしまうことも多いです。過去を振り返ってみて「ああ、あのときのアレが、運命の出会いだったんだなあ」と後から気づく感じもまた、良いと思います。

先日、納屋橋のラジオ局で公開収録を行ったのですが、そのとき共鳴したMCのヴィトルさんに「これまで読んできた中で、一番の言葉を選ぶならなんですか？」という難しい質問をいただき思いを巡らせました。豈図らんや真っ先に出てきた言葉がありました。

それは「愛」でした。辞書の旅と書道特集を読んで来た人たちなら間違いなく納得するでしょう。 　 そう、現状の結論では、愛がすべてです。

これまで特集してきた愛、命、宇宙、神、時間は繋がります。キリスト教で神は愛だといいます。そして宇宙は思いやりによって保たれていますから、これも愛です。

愛があるから命ができ、時間が存在し、人生を思い描くようになり、神に祈り、宇宙に思いを馳せるわけです。そしてその宇宙は愛によって保たれている。先人たちの紡ぎあげてきた叡智の結晶である辞書、凄すぎる。

私が宗教がかって言っているわけではないのです。辞書がそう言っているのです。凄いことじゃないですか。

心に響いた先輩の言葉

二十代の時、心友のダハールさんとよく談笑していました。

｢なぜ日本語の順が『いろは』から『あいうえお』に変わったか知っていますか。それは日本人が『色』よりも『愛』を重んじたからです」と合コンへ行く度にダハールさんはよく言いました。

この話が本当か嘘かはわかりませんし、女子ウケは悪かったけれど、私は好きでした。なんといっても愛を知る県の民ですからね。

以前、女子大の池田公園で血まみれ姿のダハールさんと会ったこともあります。パタヤでは額を裂傷し、本来なら直後に縫わないといけないのに、人に迷惑をかけまいと帰国まで我慢して縫合した挙句、傷跡が余計に残ってしまったダハールさん。私には気を遣ってか「そこでコケた」としか言わない。そういう武士道を彼からは学びました。

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そして今号の特集では「正義」について考察しました。また議論を呼びそうな予感。正義とは、善とは悪とはという話になるのではないでしょうか。ご期待ください。

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